海の見える街へ
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2008年 |
第93回秋の院展 無鑑査出品 |
初めての無鑑査出品でした。
無鑑査というのは審査を受けずに無条件で展覧会に陳列してもらえる特典で、
さまざまな条件によって与えられるものですが、
このときは前年の春の院展で春季展賞を受賞したことから無鑑査になりました。
熱海の港を見下ろす場所で写生をし、自転車で海に走り降りてゆくときの気持ちを表現しました。
日本画家 牧野伸英 公式サイト
海の見える街へ
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2008年 |
第93回秋の院展 無鑑査出品 |
初めての無鑑査出品でした。
無鑑査というのは審査を受けずに無条件で展覧会に陳列してもらえる特典で、
さまざまな条件によって与えられるものですが、
このときは前年の春の院展で春季展賞を受賞したことから無鑑査になりました。
熱海の港を見下ろす場所で写生をし、自転車で海に走り降りてゆくときの気持ちを表現しました。
半仙戯
サイズ | 40号 |
制作年 | 2008年 |
第63回春の院展 春季展賞受賞 |
「春の院展」で最高賞の春季展賞を受賞した作品です。
教鞭を執っていた横浜の小学校にあった木製のブランコに
児童が乗って揺れている動きに魅かれて描いたものです。
描きながら題名を考えるのですが、ただ「ブランコ」とするのも芸がないと思い、
辞書をひっくり返したりしてブランコの別称「半仙戯」という言葉を見つけました。
その名の通り、半分仙人になった気分になるという意味ですが、
師匠には「凝らずにブランコのままでよかったじゃないか」と言われました。
駆け抜けた風
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2007年 |
第92回秋の院展 奨励賞受賞 |
秋の院展で初めて受賞した作品です。
当時住んでいた横浜市の青葉台駅から帰宅するバスに乗りながら
院展にどのような作品を出品しようかと思い巡らしていたときに
駅構内を駆け抜ける子供の姿が目に飛び込んできました。
何の根拠も確信もないまま「これだ!」というひらめきだけで描いたところ受賞に繋がりました。
夜半過
サイズ | 40号 |
制作年 | 2007年 |
第62回春の院展入選 |
駅は絵のテーマとしてよく描かれますね。
これからどこかへ旅立つという旅情を感じますし、
行き交う人たちそれぞれが持っている人生のようなものを想像します。
人気のない深夜の改札を入ってくる男性は向こうを歩く女性と過ごして帰宅するところでしょうか。
横浜駅が取材地です。
夜会
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2006年 |
第91回秋の院展入選 |
以前住んでいた横浜市の自宅近隣で、住宅街の中に居酒屋がありました。
店の前に植木を並べて提灯やネオンを煌々と点けたそこは
ちょっと覗いてみたくなるような妖しい魅力をたたえていました。
常連さんが集っていたのでしょうけれど、いつしか他の店に変わっていました。
光の漏れる感じを表現しようと画面の大半に金箔を張り、それをこすって洗い出しています。
噴泉濛々
サイズ | 40号 |
制作年 | 2006年 |
第61回春の院展入選 |
伊豆半島ではいくつもモチーフを得ましたがこれもそのひとつで、
温泉の井戸から濛々と湧き上がる湯気の動きを描きたいと思いました。
動きを表現するために何度も厚く絵の具を塗り重ねたため、
入選して会場の三越百貨店に展示されている最中に画面が真ん中から裂けてしまい、
修理するようにと美術院から連絡が入りました。
作品の表面から薄い和紙を貼り重ねて修復しましたが、紙が突っ張る力のほうが強く
どうにもなりませんでした。自分では気に入っている作品ですが、お蔵入りのひとつになっています。
谷を渡る風
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2005年 |
第90回秋の院展入選 |
仕事で伊豆に通うたびに車窓から見える民家の庭の光景が頭にこびりついていました。
洗濯物が気持ちよさそうに風に吹かれ、これを干したのはどんな人だろうか、
家族はどういう人たちなのだろうか、などと想像をめぐらせたものです。
しかしそういった文学的な想像ばかりでなく、絵画的・造形的に魅力を感じていたのももちろんです。
制作中はとても気持ちが高揚し、睡眠時間が数時間しかとれない日が続いても全く眠気を感じないほどでした。
この作品は院展で受賞できませんでしたが、あとあとになっても師匠や先輩方に
「あの洗濯物の作品で受賞したでしょう?」と勘違いされるほど良い評価を頂戴しました。
陽光
サイズ | 40号 |
制作年 | 2005年 |
第60回春の院展 奨励賞受賞 |
院展で初めて賞をいただいた作品です。
自分を見失い、院展への出品をやめようかとさえ思っていた頃だったので、
この初受賞はたいへんな励みになりました。
描いたのは、以前勤めていた小学校の流し場です。
西日でカーテンに映る桜の枝の影がたいへん美しく、
いつか描こうと思っていたものでした。
その後カーテンは新しいものに取り換えられ、桜も切られてしまったので
この美しい光景は2度と見ることができなくなってしまいました。
川の流れ
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2003年 |
第88回秋の院展入選 |
川というよりは茅を描きたくて、相当写生をしたものでした。
さいたま市の川べりで写生していると、すぐ近くを音もなく蛇が通り過ぎてゆきました。
黄昏迄
サイズ | 40号 |
制作年 | 2002年 |
第57回春の院展入選 |
さだまさしさんの曲に同名の歌があり、その印象から喚起されて描きました。
歌詞に出てくるのは海なのですが、歌にぴったりの情景でした。
川は東京都を流れる多摩川で、世田谷区の二子玉川から川崎市側を望む場所です。
バス待ち
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2001年 |
第86回秋の院展入選 |
舞台は東急田園都市線の鷺沼駅です。色をおさえたモノトーンに近い配色で夜のふんいきを表しました。
この中でいちばん描くのが楽しかったのは路線図の部分なのですが、
こういった箇所はもっとも最後に時間をかけずに描き込むので、お楽しみの時間はわずかなものです。
街の灯
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2000年 |
第85回秋の院展入選 |
JR町田駅のホームから見える雑居ビルのネオンが美しく感じられ
シルエットにした人物との対比で描きました。
作品をよく見ていただくと、実はそれらのネオンサインの文字を好き勝手に変えているところがあります。