人物の上から、流れを感じるようなマチエールやドリッピング。

流し塗りをおおかた終えた状態です。
ここから一気に進みます(のはず)

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画面を立てて岩絵の具を流し塗りしています。
流した後の絵の具は編み目のような調子になり、
下仕事で盛り上げた箇所の〝きわ〟に引っかかるなどして
特有の表現になります。
薄く薄く何度も繰り返すことと、色に変化をつけることがコツですね。

カムチャツカ沖での大地震があって、ラジオで津波の状況を耳にしながら制作。
盛り上げが終わって、これからはひたすら流し塗り。

Screenshot

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背景のステンドグラスを塗っています。
細かい粒子の岩絵の具に白色を混ぜ、すでに付けたマチエールを生かすよう
水で薄めて伸ばして塗って行きます。
それでも絵の中では色が鮮やかすぎて邪魔になるので、
今後の作業でバランスを見ながら明度を上げたり彩度を下げたりする予定。

指先まで盛り上げ。
やみくもに厚塗りになることは避けるべしと、何かの技法書で読んだ気がします。
私の場合は大作に画面の強さを与えるため、盛り上げ塗りのあとさまざまな描法を加えてゆきます。
ですので盛り上げ作業が終わるまでの全てが下仕事とも言え、
制作期間の半分を過ぎた今も下仕事を続けていることになります。

院展出品画を描くときに、私は絵の具をたっぷり盛り上げる技法を用います。
画面が広いこともあって次々と膠を消費しますが、
最近では防腐剤を加えることもあり、通常は膠を無駄に捨てることがほとんどなくなってきました。
なのでこの段ボール箱いっぱいの膠はおそらく一生分ほどに相当するかもしれませんね。
そんなに長期間品質が維持できるかどうかはともかく。

ひたすら人物の盛り上げをしてます。
早く乾くのはありがたいけど、とにかく暑いですね。
高原の空気はどこへやら。
この仕事場はクーラーないので、昼過ぎは一時避難してます。乾き待ちもあるから好都合だけど。

人物などの下図線を最終転写。
このあと人物部分は岩絵の具を盛り上げつつ塗ってゆきます。

今日は上原美術館のワークショップでした。

夏休みということで親子を対象とした砂子を使う内容でしたが、大盛況でお子さんたちにとても楽しんでもらえたようです。

また冬にもおこないますのでお楽しみに!

院展出品画、ある程度下仕事が進んで
これから描写にかかります。

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マチエールの凸凹が付きすぎている部分にやすりをかけます。
あまり突出している部分があると、最後まで邪魔になることがあります。