金屏風に岩絵の具で彩色。
塗り進めることがすなわち仕上げてゆく一発勝負なので慎重に。

日本画用紙の製造についてのコラムを公開しました。
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岩絵の具で彩色を始めるにあたって、天然緑青を焼いています。
黄色に近似した金箔の色に対して緑青は青く見えすぎてしまうので、焼くことで色調を調整します。
人それぞれ流儀があると思いますが、私は何段階かに焼いたものと、元の絵の具を混合することが多いかな。

絵の具にもよりますが、膠で溶いたあとアクや不純物を取り除くので目減りしてしまいます。

岩絵の具で彩色する前に、金地が透けないように水干絵の具で下塗り。

制作の際に色の配分を間違えないように、
緑青以外で塗る部分を大下図に彩色しておきました。

念紙で転写した線描を「骨書き」といって、墨の線で清書しました。
私の表現方法では通常、ほぼ必要のない作業ですが、
今回は手順上やっておいたほうが良いという判断です。
やみくもに全てなぞってしまうのでなく、
金地と接する輪郭部分にはおこなっていません。

下絵の転写をしています。

まず画面の下のほうに墨をぼかし塗り。
金箔の上は絵の具が動きやすいから重ね塗りがほとんどできないので、
ほぼ一発勝負にて。

大下図がようやく完成。
ちょっとダラダラ時間かけすぎた。

日本画教室で、胡粉を作って本紙に下塗りしました。
慣れてくれば胡粉を塗らない選択肢もあるし、下塗りならば百叩きなどしない作り方でも構わないのですが、
まずは本式の胡粉の溶き方を体験してもらうことが必要です。

加えて、pH値が中性である和紙にどうさ引きをすると弱酸性になってしまうので、
胡粉を塗ることで中性に戻す効果があるようです。

屏風制作のために天然緑青を注文しました。
15両目(225g)。
これで足りるといいけど・・・

絵の具代捻出のために、当分は呑み会行けないなぁ。

屏風の大下図描いてます。
久々に大きな下図と向き合ってると肩が凝る首が痛い腰も痛いw