河口湖からの富士山(素描)
描き尽くされている富士山ですからなかなか本画にする勇気が出ませんが、
やはり実物を目の前にすると心を動かされるので写生は繰り返しています。
同じような形でも場所によって変化があるのが山岳の魅力ですし、
それぞれの地元の皆さんにとっては自分たちの仰ぎ見る形が最高なのでしょうね。
日本画家 牧野伸英 公式サイト
河口湖からの富士山(素描)
描き尽くされている富士山ですからなかなか本画にする勇気が出ませんが、
やはり実物を目の前にすると心を動かされるので写生は繰り返しています。
同じような形でも場所によって変化があるのが山岳の魅力ですし、
それぞれの地元の皆さんにとっては自分たちの仰ぎ見る形が最高なのでしょうね。
海へ続く道
サイズ | 30号 |
制作年 | 2009年 |
第18回無名会展 |
伊豆の入田浜を描いたものです。
人が歩いた跡が自然と道になり、その白い美しさが海へ誘う感じに魅かれました。
私は海のない長野県育ちなので、海を目にしたときの感慨はひとしおなのです。
富津方面(素描)
心に留まる風景に出会ったときにすぐ描けるよう
できるだけスケッチブックを持ち歩くように心がけています。
横須賀の美術館から見た対岸の千葉県の夕暮れの光景が美しく、
急いでその色合いを描き留めたものです。
陽影
サイズ | 40号 |
制作年 | 2009年 |
第64回春の院展 奨励賞受賞 |
いつも仕事をしていた学校の流し場から体育館が見えていました。
午後になると次第に陽が当たって、そこで運動する児童の姿が
シルエットとなって、床に美しい影を落としていたのです。
ちょうど良い陽の差し方をするのはほんの1時間ほどの限られた間だけだったので、
何日にも分けて克明な写生をし、制作しました。
海の見える街へ
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2008年 |
第93回秋の院展 無鑑査出品 |
初めての無鑑査出品でした。
無鑑査というのは審査を受けずに無条件で展覧会に陳列してもらえる特典で、
さまざまな条件によって与えられるものですが、
このときは前年の春の院展で春季展賞を受賞したことから無鑑査になりました。
熱海の港を見下ろす場所で写生をし、自転車で海に走り降りてゆくときの気持ちを表現しました。
半仙戯
サイズ | 40号 |
制作年 | 2008年 |
第63回春の院展 春季展賞受賞 |
「春の院展」で最高賞の春季展賞を受賞した作品です。
教鞭を執っていた横浜の小学校にあった木製のブランコに
児童が乗って揺れている動きに魅かれて描いたものです。
描きながら題名を考えるのですが、ただ「ブランコ」とするのも芸がないと思い、
辞書をひっくり返したりしてブランコの別称「半仙戯」という言葉を見つけました。
その名の通り、半分仙人になった気分になるという意味ですが、
師匠には「凝らずにブランコのままでよかったじゃないか」と言われました。
駆け抜けた風
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2007年 |
第92回秋の院展 奨励賞受賞 |
秋の院展で初めて受賞した作品です。
当時住んでいた横浜市の青葉台駅から帰宅するバスに乗りながら
院展にどのような作品を出品しようかと思い巡らしていたときに
駅構内を駆け抜ける子供の姿が目に飛び込んできました。
何の根拠も確信もないまま「これだ!」というひらめきだけで描いたところ受賞に繋がりました。
夜半過
サイズ | 40号 |
制作年 | 2007年 |
第62回春の院展入選 |
駅は絵のテーマとしてよく描かれますね。
これからどこかへ旅立つという旅情を感じますし、
行き交う人たちそれぞれが持っている人生のようなものを想像します。
人気のない深夜の改札を入ってくる男性は向こうを歩く女性と過ごして帰宅するところでしょうか。
横浜駅が取材地です。
夜会
サイズ | 150号変形 |
制作年 | 2006年 |
第91回秋の院展入選 |
以前住んでいた横浜市の自宅近隣で、住宅街の中に居酒屋がありました。
店の前に植木を並べて提灯やネオンを煌々と点けたそこは
ちょっと覗いてみたくなるような妖しい魅力をたたえていました。
常連さんが集っていたのでしょうけれど、いつしか他の店に変わっていました。
光の漏れる感じを表現しようと画面の大半に金箔を張り、それをこすって洗い出しています。